DIY初心者向け!木材加工における「塗装」の役割&塗料の選び方
DIYでは、木材にカットや研磨などの加工を施すことがあり、「塗装」も一般的な木材加工の一種です。しかし、木材の塗装は単に色を塗るだけではないということを知らない方も多いのではないでしょうか?そこでこの記事では、木材を塗装する役割・効果や、塗料の種類、塗料の選び方などを紹介します。「塗装について知りたい」というDIY初心者の皆さんはぜひ参考にしてください。
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目次
木材を塗装する役割と効果
まずは、木材を塗装することの役割や、塗装することによって得られる効果について紹介します。
①見た目を美しくする
塗装にはまず、木材の見た目を美しくするという効果があります。着色して色を変えるのはもちろんのこと、光沢を出したり、木の色に深みを出したり、また木目を際立たせたりすることも可能です。
②耐用性がアップする
塗装には、美しさや使用できる期間を、無塗装の木よりも長く保つ働きもあります。木材は酸素や水分、菌などによって変色や腐朽、変形などが生じますが、塗装で表面をコーティングするなどの作用によって劣化を防ぐのです。
③特殊な効果のある塗料も
木材が本来持たない性質を、塗るだけで加えられる特殊な塗料もあります。中でも有名なのは、チョークで書いたり消したりできるようになる「黒板塗料」です。磁石がくっつくようになる「マグネット塗料」もあります。
木材に使用できる塗料のタイプについて
木材に使用できる塗料には、さまざまなタイプに分けられます。ここでは、タイプによって大きな違いが生まれるものを2種類紹介します。
油性タイプと水性タイプ
木材に使用できる塗料は、主に油性タイプと水性タイプに分けられます。乾く時に有機溶剤が揮発するのが油性タイプ、水分が揮発するのが水性タイプです。油性タイプは匂いがきついものの、比較的耐久性が高く、発色が美しいことが多いというメリットがあります。対して水性タイプは匂いが優しいものの、耐久性や仕上がりがやや劣るのがデメリットです。
浸透タイプと造膜タイプ
油性タイプと水性タイプとは別に、浸透タイプと造膜タイプにも分けられます。浸透タイプとは木材に染み込み、木材の表面の質感を変えない塗料。造膜タイプは、木材に染み込まず表面に幕を作る塗料です。
主な塗料とその特徴
木材に使用される塗料には、「ペンキ」や「ニス」をはじめとして主に5種類あります。それぞれの特徴や用途をチェックしていきましょう。
ペンキ
広義には塗料全般のことを指して「ペンキ」と呼ぶこともありますが、DIYや建築の世界では、ペンキは塗料の一種です。主にカラーリングを目的としたオイルペイントや合成樹脂ペイントを指します。油性だけでなく水性タイプもあり、艶有り(グロス)や艶無し(マット)など質感もさまざま。ペンキはほとんどの製品が造膜タイプで、基本は不透明です。
ニス
木材の表面に透明〜半透明の膜を形成する塗料です。主に防虫、防腐、防カビなどの表面を保護する目的で使用されることが多いほか、表面に光沢や艶を出したり、なめらかな質感にしたりするために使用されるケースもあります。ニスにも油性タイプ、水性タイプをはじめとしたいくつかの種類があり、種類によって仕上がりや効果が異なります。
オイルフィニッシュ
亜麻仁油や桐油などの油を主成分とした仕上げ用塗料です。木材に膜を作らずに浸透して、内側で固まって中から木材を保護する働きを持ちます。木の質感や手触りをそのまま残せるうえ、木材の色に深みを持たせ美しくすることも可能です。
ワックス
元々は仕上げの艶出し目的で使用されていたと言われるワックスは、少しだけ木材に浸透し、残りは表面に薄い膜を形成します。そのため、木材の表面を保護しつつ表面の質感や通気性を残し、少し艶のある仕上がりになるのが特徴です。
ステイン
木材に浸透し、色を染めるステイン。厳密には塗料ではなく着色剤であり、保護する役割を持っていません。ウォルナット、マホガニーなど、さまざまな木の色を出せるステインが販売されており、ペンキと違って不透明でないため木目も残ります。まるで木に年季が入ったか、他の種類の木であるかのように見せられるのです。水性・油性がありますが、木材の着色には油性のオイルステインが適していると言われています。
塗装の選び方
タイプや種類がたくさんある塗料は、どう選べば良いのかわからない方も多いはずです。特にDIY初心者の方は迷いがちなのではないでしょうか?ここからは塗装の選び方を簡単に紹介します。
木目を残すかどうかで選ぶ
まずひとつ大きな基準として「木目を残すかどうか」があります。木目を残すと木ならではのナチュラルで優しい風合いを持たせられ、木目を消すとより無機質でスッキリした印象になったり、プラスチックなどの他の素材に見せられたりします。木目が必要ない場合はペンキで色を塗り、木目を残したい場合はそれ以外を選びましょう。
木の質感や手触りを残すかどうかで選ぶ
木ならではの手触りを残すかどうかも選ぶ基準のひとつです。質感や手触りを残すと自然を感じられる仕上がりになりますが、造膜タイプの塗料で覆った方がしっかり表面を保護でき、劣化や変色を抑えることができます。
DIYで木材を加工する時は、塗装も計画的に!
木材加工における「塗装」の役割や、代表的な塗料、塗料の選び方などについて紹介しました。塗装は見た目を変えるだけでなく、耐用性を高め、変色や腐朽、変形などの劣化を抑えるのにも有効です。DIYしたものをどんな環境で使うか、どんな使い方をしたいかなども考えて、計画的に木材加工をしましょう。
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